「具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ」本の感想

読者の対象

本書では、2つタイプの想定読者を対象に書いている。

ひとつは、抽象概念を扱う思考力を高めて、発想力や理解力を向上させたいと思っている読者。

もうひとつは、抽象概念の扱いに慣れている人が「周囲の具体レベルにのみ生きている人」とのコミュニケーションギャップに悩んでいる人。

この2つの違いを例えるなら、社長と従業員が理解しやすい。

社長が組織のトップである場合、従業員より抽象度の高い思考をしている。

思考のギャップでいうと、

  • 社長 = 抽象的
  • 従業員 = 具体的

に分かれる。

  • なぜ、上司は部下に対して指示することが多いのか?
  • なぜ、社員は作業が多いのか?

この違いは、本書を読んでいただければ理解を深めることが可能だろう。

感想

デザインの勉強をしていたときに、あるメンターのセミナーで具体と抽象については学んでいたことから、読む前から大体のことは把握できていた。

マインドマップを作成する時やウェブサイトの構造を例にすると抽象と具体をイメージしやすい。

「抽象」と「具体」のイメージ構造
「抽象」と「具体」のイメージ構造

このように上層は抽象的になり、下層は具体的になる。

ブログ運営をしている人ならカテゴリー構造のように、このイメージを直ぐに理解できるはずだ。

具体と抽象を周囲の人で活用するなら、このような構図を頭の中に描きながら会話の節々を汲み取っていくと相手と自分の論点の違いを理解しやすくなる。

「第14章 アナロジー」では、「パクリとアイデアの違い」について書いている。

この点については、デザイナー経験がある分、解りやすくまとめているなと感じた。

この違いが理解できるようになると、様々なシーンで活用できる。

これまでは「具体的なことが求められる時代」だった。

これからは「抽象的なことが必要とされる時代」になる。

というよりは、既になっている。

そして、具体的なことの多くは AI が対応してくれることから、我々がやるべきことであり、求められるのは「クリエイティビティ」であるのは間違いない。

つまり、抽象度の高い視点が必要不可欠になるということ。

したがって具体的な視点しか持ち合わせていない人ほど、これからの時代を生き抜くのが難しくなっていくのだと思う。

このように具体と抽象は、幹と枝葉を見分けて、要点をつかんで効率的に情報処理をすることと言える。

「具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ」総合評価

「具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ」の評価
ページ数
(2.0)
読みやすさ
(3.0)
役に立った
(3.5)
おすすめ
(3.5)
総合評価
(3.5)

各章ごとに4コマイラストで大まかな内容が描かれているが、個人的には理解し難く不要に感じた。

ページ数は少なく、本としての読みやすさは一般レベル。

「具体」と「抽象」の概念と違いについて、理解を深めたい人に非常におすすめの本。

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